humgfk’s blog

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2022年度(22卒)MUMSSクオンツ/テクノロジーインターンシップに参加した

MUMSSクオンツ/テクノロジーインターンシップについて

MUMSSクオンツ/テクノロジーインターンシップに参加した。 M証券とは異なり、参加にあたって一切の同意を求められなかった。そのため、今後のインターンに支障を与えない程度にできるだけ記述しようと思う。郵送で内容を公表しない旨の同意書が送られてきた。そのため内容に関しては削除する。また、MUMSSからの削除依頼が来たらこの記事を消す。

他の会社と異なり、クオンツ関連の業務を行う部署がFinancial Engineering部と呼ばれ、独立している(2021年4月から部署名は変更されるらしい)。クオンツ/テクノロジーインターンシップという名前だが、テクノロジーの方は証券のシステムを作る部署ではなく、デリバティブクオンツの実装部分を担当する課であったり、アルゴトレードクオンツがいる課を示している。純数に数式のモデルをいじる人のことをクオンツと読んでいるようだ。インターンの募集要項を下に引用する。

【課題】 下記のようなテーマに取り組み、その成果を社員に対してプレゼンテーションしていただきます。
クオンツコース課題例
デリバティブ時価評価モデルの高度化策を提案
デリバティブのリスク量の分析
□ テクノロジーコース課題例
デリバティブ評価システム開発体験
・執行アルゴリズムのロジック考案とパフォーマンス分析
・マーケットデータとデータサイエンス技術を利用した分析

上二つのように主に数式をいじる人がいるのがクオンツ課、3つめのクオンツが作ったモデルをもとに実装するのがSolution & Technology課、4つめの取引のアルゴリズムを考えるのがアルゴリズム課、一番下のデータサイエンスを活用して自動化等を行うのが先端ソリューション課である。デリバティブを扱うのはクオンツ課とS&T課であり、新しいモデル開発は協力して行うそうだ。先端ソリューション課は比較的最近できたらしい。各課の業務を簡単にまとめておく。

業務内容
クオンツ 時価評価モデルの開発、リスクモデルの開発
S&T 時価評価モデルの実装、分散コンピューティング等による高速化
アルゴリズム 様々なコストを削減するようなアルゴリズム取引の開発
先端ソリューション トレーディング業務の自動化、マーケティング業務の自動化

私はS&T課として参加した。

内容

  1. MUMSSのクオンツ/テクノロジーインターンシップについて
  2. 内容
  3. インターンシップ説明会について
  4. 選考について
  5. インターンについて
  6. 感想
  7. 提出したエントリーシート
  8. このページに辿り着いた人へ

インターンシップ説明会について

インターンに先だって説明会が2回ほど行われる。 22卒の場合は一回目が2020年10月22日締め切りの2020年11月12日開催、二回目が2020年11月04日締め切りの2020年11月25日開催であった。 インターンの説明会ではあるが、いわゆるクオンツの業務が網羅的に説明されるので、業務の理解につながる。 出ておくべき。 参加にあたって書類選考が行われる。項目は以下の通りである。

  • 大学院にて取り組んでいる課題/研究テーマとその概要をご記入ください。200文字以下

学会投稿用の要旨に書くようなイントロの部分で4分の3ほど埋め、自分の作業部分を4分の1ほど書けばよいと思う。 この手の設問はクオンツを受ける場合は何度も欠かされるのでテンプレートがあると便利。この設問に関しては2020年夏に開催されたみずほフィナンシャルグループのQuant Degital Technologyコースと字数まで同じである。因みに、自分はみずほのインターンは書類落ちした。

選考について

エントリーシートおよびWebテスト

書類の提出は2020年12月7日が一次、2021年1月4日が最終締め切りとなっていた。 設問は

  • インターンシップに応募された理由をご記入ください。200文字以下
  • 学部卒業論文の内容、もしくは、演習/実験/研究の内容についてご記入ください。特に、①背景や目的、意義②新規性、創造性、工夫した点③研究結果とそれがもたらす影響について詳しく述べてください。400文字以下
  • 大学院にて取り組んでいる課題/研究の内容をご記入ください。特に、①背景や目的、意義②新規性、創造性、工夫した点③研究結果(ないしは期待される研究成果)とそれがもたらす影響について詳しく述べてください。400文字以下

であった。私が提出したものは提出したエントリーシート にある。M証券の記事を見てもらえると分かると思うが、設問の内容は言葉は違えどほぼ同じである。会社によっては字数まで同じところもあるため、テンプレートは本当に大切。研究内容については半分以上目的と課題を書けばよいだろう。書類を読む人はMUMSSの場合確実に理系であり、理系全般について多少の知識はある。具体的な手法等は同じ専攻の人にしか分かってもらえないだろうが、目的と課題については前提をしっかり書けば分かってもらいやすい。研究についての設問で大切なのは正確な研究内容ではなく、専門外の人にも全容を分かってもらうことである。なので、自分の研究のイントロをどこかで書いたことがあれば、それを基にすればよいので研究の設問は容易に埋めることができる。 私は一次で提出した。面白いことに、インターンシップの応募にあたってWebテストが無い。適性検査として図を貼り付ける不思議なものはあるが、面倒な玉手箱を解かなくてよい。ここから、学歴と書類がいかに重要であるかが分かる。書類選考の結果は2020年12月14日に非通知の電話で来た。 書類を一次で出したからといって選考上有利になるわけではないと思う。ただ、比較的余裕のある12月中に面接が受けられることはメリットだろう。

面接

2020年12月20日の週に面接を受けた。面接の際に、専攻や書類の内容であらかじめ課が振り分けられており、インターンを担当してくださる社員の方が面接官であった。面接官は二人おり、面接での質問内容は

  • 自己紹介
  • 卒業研究について説明した後深堀
  • 大学院での研究について説明した後深堀
  • 課の希望は

であった。自己紹介はアイスブレイクのようなもので学生の緊張を解くためにあるのだろう。本当に何でもよいと思う。私は何を話せばよいのか分からなかったので、「何を話せばよいですかねぇ」と質問したが、何でもよいと言われたので趣味について軽く話した。自己アピールをする必要はない気がする。 その後、卒業研究について説明しそれに対して深堀をされる。説明についてはESに書いたことをいえば良いだろう。ESのところでも書いたが、イントロこそ研究の核であり、その研究の面白さが詰まっている。イントロを分かりやすく述べることを心掛けるべし。面接官からの質問は本質をついたものが多く、面接官の頭の良さをことごとく感じた。面接官の専攻と学生の専攻が一致することはほとんどない。したがって、面接官が知識で圧倒してくるなんてことはなく、真面目に研究をしている学生にとっては必ずこたえられる範囲である。大学院での研究も同様。インターンの選考体験記等で研究内容についてはしっかり準備すべきと書かれていることがあるが、普段からしっかり研究に取り組んでいれば問題ない。インターンのために準備をしようとする学生をふるうのには十分に機能している。インターンではC#を使うと言っていた。課の希望を問われたとき、私はクオンツが第一だが別の課も体験してみたいので希望度の差はあまりないと答えた。自分の望みを素直に言えばよいが、インターンに参加したいのであれば課を限定するのは避けた方がいいだろう。インターンの配属が入社後の配属先になるわけではない。個人的にはインターンに参加することの方が重要だと思う。選考結果はおそらく最終締め切りの人を面接してから通知される。最終的な結果は1月15~18日に非通知電話で来た(明確な日付が記録に残っていなかったので。18日には来ていた)。

インターンについて

インターン募集要項にある課題をそれぞれ行うのだが、課題を行うにあたって、全くC#を知らない状態だとかなり厳しいであろう。JavaPythonオブジェクト指向プログラムに慣れておくべし。ずっと課題をやるわけではなく、途中で社員の方との面談もある。最後には社員10人ほどの前で発表があるが厳しい質問は飛んでこなかった。今年のインターンは完全オンラインであった。そのためwebexに接続してさえいればよく、さぼろうと思えばいくらでもさぼれる。私はさぼらなかったが。

感想

しんどい一週間だった。しかし、学びの多いインターンであったともいえる。他社のインターンは会社説明と講義が主でワークはおまけみたいな感じであるが、このインターンはより実際の業務に近く、インプットしてはアウトプットしての繰り返しだった。こういった作業は普段の研究にも近い。また、たくさんの社員の方から話を聞けたのも大きい。会う社員が皆優しそうで、かつ頭のよさそうな人だった。志望度は上がった。

提出したエントリーシート

研究の設問に関しては個人情報が満載なため割愛する。

数学の力をビジネスに役立てる仕事に興味を持っていたので志望した。未来の完全な予測は不可能であるが、仮定や条件から現在の事柄が未来に与える影響を評価すれば、大まかな傾向は予測できる。これをビジネスに適用することで、できるだけ利益を挙げるための行動は何かが無数の選択肢の中から導かれるのは面白い。どのような課題があってどのように解決していくのか、仕事の現場はどういう雰囲気なのか体感したいと思っている。

このページに辿り着いた人へ

読んでいただきありがとうございます。 もし、S&T課のインターンに参加することになったら同じような課題に取り組むと思うので、その時に役に立つ道具をここ(アンカーつける予定でしたがやめときます。探してみてください。)においておきます。ぜひ利用してみてください。